伊東という地名を耳にすると、「伊東に行くならハ・ト・ヤ♪」と、条件反射のようにCMソング(いずみたく作曲)を思い出す昭和・平成生まれの方も多いのではないでしょうか。別府(大分県)、湯布院(大分県)と並ぶ日本三大温泉地として愛されてきた伊東温泉は、古くは江戸幕府の3代将軍・徳川家光に献上された湯治場であり、現在においても源泉数が750本を超えるという、県内随一の総湯量を誇る温泉地として人気です。
そんな伊東の、知る人ぞ知る珍スポットとして俄かに知名度が上がってきているのが、こちらの超短い横断歩道です。引かれている白線はたったの2本。幅跳びで横断できてしまうくらいの短さにもかかわらず、しっかりと信号機がついています。なんとも愛おしい設計です。
そんな超短い横断歩道があるのは、伊東大川付近の国道135号線沿いで、大川橋という交差点にかかる横断歩道です。
別媒体の中には「日本一短い横断歩道」と紹介しているものもありますが、こちらの他にも大阪市和泉市(肥子町1丁目7と1丁目8の間の道路にかかる横断歩道)や京都の五条駅付近(5番出口付近の横断歩道)など、同様に超短い横断歩道が存在しており、厳密な長さが測定されていないことから安易に「日本一」とは明言できない状況です。
▼大阪市和泉市にある超短い横断歩道
▼京都市下京区大坂町にある超短い横断歩道
伊東駅から歩いて10分ほどで、源泉かけ流し100%宿「ケイズハウス伊東温泉」(登録有形文化財旅館を改装した純和風ホステル)からは徒歩2分ほどの場所にある伊東の大川橋交差点。ケイズハウス伊東温泉の隣には、昭和3年開業の旧温泉宿「東海館」(市指定の文化財)もあり、そこではワーケーション用の客室も2部屋だけですが用意されています。
温泉に浸かってワーケーションをした帰りに、短い横断歩道を渡ってみてはいかがでしょうか。
文:ナガオカタケシ